【レター返信】血清アミラーゼ数値が高いときの改善方法は?

先日レターで血清アミラーゼに数値について質問を頂きました。
今日はこちらの質問に声でお答していこうと思います。

『血清アミラーゼ』ってあまり聞いたことないよ。
そんな方も、ぜひ最後まで楽しんで聴いて頂けると嬉しいです。

この記事は、音声でもお楽しみいただけます。

血清アミラーゼの数値が高いときの改善方法は?

まずは頂いたレターから、読んでいきますね。

毎日欠かさず拝聴しています、そして久しぶりにレターします。
健康診断で『血清アミラーゼの数値が高く、アルコールを控えるように』と結果が出て、二次検査を受けることになってしまいました。
せめて三週間後の再検査まで断酒を決意したところです。

アルコールを控えるだけでアミラーゼの数値は改善されるものなのでしょうか?
他にも気をつけることはありますか?
50歳 フルタイムパート勤務 主婦です。

帰宅後に夕食の支度をしながらウィスキーの無ず割を飲むのが、密かなたのしみでした。
完全にアルコールをやめるのは淋しいです。

このようなお悩みのご相談です。
まずは、レターを頂きありがとうございます。

これからご質問に答えていきますが、詳しい検査や問診を行ったうえでのお話ではありません。
頂いた情報の中だけのお話になるので、私の経験と勘によるものが多いので、もしかしたら対策が合わないものもあるかもしれません。
お話を聴いていただき、実際に身体の反応を見ながら、対応して頂けるとうれしいです。

断酒だけで数値は改善されるのか?

まずは、気になるところの『断酒だけで数値は改善されるのか?』についてお答えしていきます。
次の検査までが約三週間ということで、20日前後ありますよね。
一般的に人間の身体の血液が入れ替わるのが、100~120日と言われています。
なので、三週間後となると大きな数値の変化は、もしかしたら難しいかもです。

ここは人によって結果は様々なので、あくまで机上の空論となってしまいます。
ただ、少なくともお酒をやめていることの成果はあると、個人的には思います。

ではここから、完全にアルコールをやめるのが淋しい(私もアルコール好きなのでよくわかります)
というご質問者さんへ、血清アミラーゼの数値について、色々と深堀りしていきたいと思います。

なぜアミラーゼが高くなってしまうのか?

健康診断で『アミラーゼが高い』と診断された場合、疑われるのが膵臓(すいぞう)の機能の低下や慢性膵炎と考えるのが一般的です。

膵臓は消化酵素を含む膵液の分泌を行い、食べ物を消化する働きを持つ臓器です。
また、インスリンなどのホルモンの分泌を行い、体内の糖分をコントロールする働きもあります。
膵臓から分泌される膵液ですが、膵臓自体を溶かして炎症を引き起こすこともあり、この炎症が続くと慢性膵炎となります。

慢性膵炎は『長期間の大量飲酒』で発症しやすいとされています。
また、ストレスや胆石が原因で発症することもあり、明確な原因が分からない場合もあります。
それ以外にも遺伝的に発症しやすい人もいます。
ここでポイントとなるのが、膵炎の原因がアルコールなのか?遺伝なのか?ということです。

アミラーゼが高い時の症状とは?

アミラーゼの数値が高くても不調には個人差があります。
ただし、アミラーゼ数値が高いと診断された時は、現在の生活習慣のままだと膵炎の症状が進行する可能性が高くなってしまう可能性があります。
症状は個人差がありますが、一般的には、こんな不快感が出ると言われています。

  • お腹や背中の痛み(みぞおち部分が中心)
  • 軟便や下痢
  • 急激な体重の減少
  • 吐き気

アミラーゼが高いときの対策とは?

膵炎によってアミラーゼが高くなっている場合、消化機能や糖分のコントロール機能が弱くなっている可能性があります。
その改善のためには、食事療法をおすすめしたいです。

そして膵炎の原因は、アルコール飲料の飲みすぎ以外にも、内臓機能の低下や遺伝(体質)、ストレスなどが考えられます。
原因は自己判断が難しいので、お医者さんの診断を参考に、できたら食事療法についても相談できるといいですね。

一般的にアミラーゼが高い原因の多くはアルコールといったケースが多いです。
またお酒を飲む時、おつまみを食べるので暴飲暴食を引き起こしやすく、気づかないうちに膵臓にダメージを与えているケースが多いです。

ここでは、私から食事についてのアドバイスを3つさせていただきます。
お医者さんの診断や指示と合わせ参考にしてもらえると嬉しいです。

①食事の時間を一定にする

食事の摂り方の基本として、消化液の分泌量を一定に保つことが大切です。
できれば毎日同じ時間帯に、毎食同じ量を朝昼晩3回食べるようにしましょう。
1日の食事の量や間隔がまちまちだと消化酵素の分泌量が不安定になり、膵臓への負担が大きくなってしまいます。

②脂ものを控える

お腹や背中の痛みを感じる時は、脂ものを控えましょう。
慢性膵炎の食事療法では『煮る、蒸す、茹でる』を中心ですが、病状が落ち着いている時は、油をさほどきにしなくとも大丈夫です。

③アルコールは極力控える

確実に慢性膵炎を予防できるとは限りませんが、アルコール飲料はできるだけ控えるようにしましょう。
同じくタバコも膵臓が弱っている時はダメージを与えやすいので、控える必要があります。
と、お医者さんはこんな感じの指示になるかと思います。

ただ、アルコールを完全にやめるのは淋しいというご質問者さんの気持ちもよくわかります。
そこで、あくまで個人的な考え方と方法になるのですが。

ウイスキーの水割りを飲みながら、同量のお水を飲む(チェイサー)もしくは、水割りを飲む前に、コップ一杯の水。
こんな方法を試してみてはいかがでしょうか。
詳しい理屈は割愛しますが、アルコールを水で薄めて身体へのダメージを少なくする作戦です。

もう一つは、仕事が終わったあとのアルコールはそのままに、お休みの日は、たまにアルコールを我慢。
一見地味ですが、こんなことの継続でも効果があるかもしれません。
ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。

そして今回は血清アミラーゼについてのお話でしたが、それ以外の血液データの見方や改善策など。
2022年12月~メンバーシップで、詳しく学べる講座をスタートします。
こちらでは、より深くお一人お一人の身体に合わせた改善方法などをお伝えする予定です。
もし興味があるようでしたら、ご参加いただけるとうれしいです。

【参考記事】あなたの健康教室のご案内