週1回のペースで、オススメの本の紹介をしています。
今日ご紹介したいのが『医者のトリセツ』という本です。
著者が、尾藤誠司(びとうせいじ)先生といって、東京医療センターで総合内科医という、ちょっと聞きなれない診療科と担当されている先生です。
そしてこちらの本のサブタイトルが『最善の治療を受けるための20の心得』といった、何とも興味をそそるもの。
この記事は、音声でもお楽しみいただけます。
ではこちらの本は、どんな内容が書かれているのか?
早速、はじめにの部分を紹介します。
私は都内の総合病院で『総合内科』という看板で医師をしています。
総合内科かという診療科名は聞きなれないかもしれませんが、要するにみなさんが体に変調をきたしたときに最初に合う医者、と考えていただければ結構です。
医療を受ける主体である患者さんと提供する側である医師や看護師など『白衣の人たち』との間にある、深くて大きな溝のような存在です。
(中略)
よい患者とはすなわち、医療者にとって都合のよい患者なのです。
医療サービスを受けるうえで大切なことは、それによって自分自身の健康がよい状態になることであって、医師から都合のよい患者と思われることではありません。
同時に医師は医師で『患者さんを助けたい』という職業意識の中で一生懸命やっていることが、しばしば患者さんにとっては傲慢な行動に見えたり、
あたかもコミュニケーションを拒否しているかのような態度に映ったりします。
しかしながら、当事者である患者と専門家である医師の認識や価値観が大きく異なるのは当然のことで、そこに大きな違いがあるからこそ専門家は利用価値があるといえるのです。
ですから、わからず屋で偏屈な医師を前にその状況を嘆くよりは、専門家の思考回路をクールに理解しながらその偏屈さをうまく利用する方が得策だと私は考えます。
と、こんな考え方をしたドクターの書かれた本になります。
本の構成も第一章の病院選びからスタートし、診察・検査・入院などケース別に、とても分かりやすくまとまっています。
そして整体院や治療院でも同じ視点が大切だと思う所も多く、私自身が『整体院のトリセツ』を書こうかと思うくらい素晴らしい一冊です。
もし興味があれば、手に取ってみてはいかがでしょうか。
そして例によって例のごとく、図書館にもあるかなぁと思います。
もし、図書館になかったり、借りるのではなく購入したいという場合は、こちらのリンクからどうぞ。