先日レターで肩関節周囲炎についてのご質問をいただきました。
今日はそのの質問に声でお答していこうと思います。
『肩関節周囲炎という病名を聞いたことないよ』という方もいらっしゃると思いますが。
あなたがよく聞く名前だと、四十肩や五十肩といった呼びかたです。
今日は四十肩の原因や改善方法など、くわしくお話します。
いつもより長めのお話しになると思いますが、ぜひ最後まで楽しんで聴いていただけると嬉しです。
この記事は、音声でもお楽しみいただけます。
肩関節周囲炎のベストな治療方法は?
ではさっそく頂いたレターから紹介していきます。
たかだ先生
ありがとうございます。配信、楽しみです。
質問ですが、肩関節周囲炎で整形外科の理学療法士さんのリハビリに通ってます。
1年ほど前に、ストレッチ中に右腕がつったのが原因でした。
7月にサイレントマニュピレーションをして、密にリハビリに通いほぐれてきましたが、8月中旬頃に肩から肘の痛みで再び睡眠にも影響が。
肘にまで痛みがきて、曲げ伸ばしに左手を添えないとできないくらいでした。
肘は首の前からくる神経だそうで、治療中に痛めたのでは?
と鍼灸の先生が言ってました。
ショックウェーブもうけましたが、前側は悪化したようでした。
注射も大きな改善はなかったです。
今は上には伸びるようになり、ほぼ家事はでき、睡眠もとれていますが、まだ肩周囲の痛みはあり、横、後、に回すのが固く、痛みで6割程度の動きです。
今は週一でリハビリに通っていますが、地道に通った方がいいのか、また肘までの痛みが出そうなので改めてクリニックを受診した方がいいのか迷ってます。
日頃ウォーキング、YouTubeでのヨガなど適度に運動するタイプです。
長文すみません。
参考になるご意見を頂けたらありがたいです。
よろしくお願いします。
このようなお悩みのご相談です。
まずは、レターを頂きありがとうございます。
これからご質問に答えていきますが、詳しい検査や問診を行ったうえでのお話ではありません。
頂いた情報の中だけのお話になるので、私の経験と勘によるものが多いので、もしかしたら対策が合わないものもあるかもしれません。
お話を聴いていただき、実際に身体の反応を見ながら、対応して頂けるとうれしいです。
あらたに受診は必要ありません
では、最初に私なりの結論をお伝えします。
お聴きした状態であれば、あらたにクリックなどを受診する必用はありません。
リハビリは継続(もう少し間隔は空けても大丈夫かなと、2週間に1回程度)し、食生活や生活習慣の見直しをおすすめします。
どうして、このような考え方になるのかというと。
>7月にサイレントマニュピレーションをして、密にリハビリに通いほぐれてきましたが、8月中旬頃に肩から肘の痛みで再び睡眠にも影響が。
この状態は、後で詳しくお話しますが、治療の過程で痛みが繰り返してしまった状態です。
>今は上には伸びるようになり、ほぼ家事はでき、睡眠もとれていますが、まだ肩周囲の痛みはあり、横、後、に回すのが固く、痛みで6割程度の動きです。
これから回復にむかっている状況なので、先ほどの再発を繰り返すようなことがないよう注意しながらの生活でいいと思います。
というのが、私なりの答えになりますが、参考までに肩関節周囲炎の原因や改善のステップについてお話しますね。
肩関節周囲炎とは?
明らかな原因がない肩関節部の痛みと運動制限がある状態を肩関節周囲炎といいます。
そして病名ではなく、肩関節に炎症が生じる疾患の総称が肩関節周囲炎です。
一般的には、40~65歳に発生頻度が高く、特に50歳頃に多く見られます。
『四十肩』や『五十肩』と呼ばれるのはこのためです。
多くの場合、自然に治ることがほとどんどですが、なかには適した診断や治療必要なこともあります。
肩関節周囲炎の原因
医学的な原因ははっきりしていません。
肩の筋が切れたり(腱板断裂)、石灰がたまったり(石灰沈着性腱板炎)して似たような症状が出ることがありますが、
純粋な四十肩・五十肩は基本的に何も悪くないのに発症します。
肩関節周囲炎の回復は4ステップ
肩関節周囲炎は、4つの段階を経て症状がすすんでいきます。
それぞれ、くわしく説明しますね。
発症期(3ヶ月~6ヶ月)
きっかけがなく痛み始め、発症の時期を特定できないケースがほとんど。
特定の場所に炎症が起こり、いつの間にか痛みがじわじわと強まっていきます。
炎症期(3ヶ月~6ヶ月)
炎症がピークの状態で肩や腕を動かすと激痛が走り、何もしなくても痛みがあります。
この時期は、痛みが強すぎてその範囲を特定できません。
夜寝る時にも痛みがあるため睡眠不足になる方も多いです。
激痛があるときは、病院やクリニックなどで、痛み止めなどの投薬治療をおすすめします。
これは、痛みを我慢して慢性化させてしまうと、回復にも時間がかかってしまうためです。
回復期(3ヶ月~6ヶ月)
痛みが和らぎ、痛みの範囲も、肩の前面や側面など『ここが痛い』と特定できるようになります。
この段階で油断すると『炎症期』に逆戻りすることも。
②と③を半年から1年間繰り返す人もいるので、要注意です。
炎症完全鎮痛期(3ヶ月~6ヶ月)
痛みが完全に消える状態。
ただ、肩関節まわりの筋肉や滑膜と呼ばれる関節内を覆う組織が炎症の影響で固まっているため、肩の動かしにくさが残ります。
といった、4段階で回復していくのですが。。。
今回ご質問者さんが、7月~8月に痛みが再発してしまったのは、まさに回復期の状態だったのかなと。
さきほど説明した通り、②と③を繰り返してしまい、また痛みが再発した状態になったと思います。
そして6割ほど痛みが回復しているとのことなので、回復期の後半から炎症完全鎮痛期のあたりに今いると思うので。
このままリハビリを続けて、あらたに受診は考えなくてもいいかなと。
ただ、病院でのリハビリの現状は、こんな感じです
・男性でも女性でも
・会社員の方も主婦の方も
みな同じ回数や頻度のトレーニングを行う
もし質問者さんが回復期の後半であれば、週一の頻度でなくとも大丈夫ですし、もう少し踏み込んだことを言うと。
自分の肩の状態に合わせ、自宅でセルフケアで十分かなと私は考えます。
セルフケアについては『コッドマン体操』をおすすめします。
※色々な方法があるので、YouTubeなどで検索してください
肩の痛みにあわせ、回数を微調整しながら、毎日行うスタイルで続けていけば、だんだん楽になると思われます。
そして、コッドマン体操と合わせて、食事と生活習慣の見直しです。
具体的には
たんぱく質とビタミンBを多めに
➡たんぱく質は、筋肉を作るもと、ビタミンB1やB6は神経伝達をよくする働き
睡眠の質を高める
➡寝ている間に老廃物が排出されないと、痛みが残りやすい
※たんぱく質やビタミンBが不足しているか?の確認方法は、メンバーシップ内で学ぶことができます。
(医師による血液データ解析サービス付き)
と、ここまでが私なりの見解になります。
ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。