先日レターでこんな質問をいただきました。
『産後で生理が再開しないのは、たんぱく質と関係ありますか?』
今日はこちらの質問に声で回答をしていきたいと思います。
いつもより長めのお話になると思いますが、最後までお聴き頂けるとうれしいです。
この記事は、音声でもお楽しみいただけます。
産後の生理不順や再開時期について
まずは頂いたレターから、読んでいきますね。
はじめまして、偶然きかせていただき、フォローさせていただきました。
1歳7ヶ月の娘を育てている、34歳の専業主婦です。
産後うつ気味で、たんぱく質の大切さに最近気づきました。
まだ生理が再開しないのですが、これもたんぱく質に関係しますか?
お返事頂ければうれしいです。
よろしくお願いします。
その後追加で、こちらの内容もいただきました。
『産後うつ』からなのか、なかなか自力で立ち直れない日々だったので、1ヶ月前から精神科で漢方(加味帰脾湯・かみきひとう)を処方してもらっています。
積極的にとった方がいい食べ物などあれば教えていただければ嬉しいです。
このようなお悩みのご相談です。
まずは、レターを頂きありがとうございます。
これからご質問に答えていきますが、詳しい検査や問診を行ったうえでのお話ではありません。
頂いた情報の中だけのお話になるので、私がこれまで産後のママさんを診させていただいた経験にもとづいてお話します。
実際に施術をしたりお会いしてお話しをしたうえでのアドバイスでないため、もしかしたら対策が合わないものもあるかもしれません。
また産後のお身体の状態は、本当に人それぞれで個人差がとても大きいです。
今日は、頂いた情報の中で考えられることを出来るだけ分かりやすくお話します。
まずはお話しを聞いて上で、実際に身体の反応を見ながら、対応して頂けるとうれしいです。
産後の生理はいつ再開するのか?
産後の生理の再開は、個人差はありますが、一般的には産後2~3ヶ月といわれています。
ミルクではなく母乳で育ている方は、もう少し時間がかかり、産後3~4ヶ月程度と言われています。
しかしこれはあくまで平均値。
人によっては半年から1年ほど、生理が再開しないといった方も多いです。
日本産科婦人科学会のデータによると、産後8ヶ月までに授乳婦のおおよそ70~80%の方が、月経再開という統計となります。
しかし完全な母乳で育児(卒乳まで)をした場合、1年以上も生理がないこともあります。
出産後の女性の体は、ホルモンバランスや子宮を元どおりの状態に戻す働きなど、身体を通常に戻すための色々な動きがあります。
そのため、出産をしてもすぐには、生理は再開されません。
さらに授乳している方は卵巣機能の回復が遅くなるため、生理再開は遅い傾向にあります。
生理が再開しない3つの理由
生理が再開しない理由は、本当に多くの事が考えられます。
なので断言はできませんが、一般的に考えられるのは次の3つの理由になります。
理由① ホルモンや自律神経の乱れ
妊娠出産によりホルモンバランスが崩れて、生理の再開に時間がかかることがあります。
ここまでは、一般的によく知られている内容ですが。。。。
今回のご質問者さんも傾向があったように、産前産後は気持ちが不安定になることが多いです。
(いわゆる産後うつの状態)
この不安定な状態が続くと、自律神経が大きく乱れてしまいます。
特に産後は生活が一気に変わり、なれないことだらけで自分の時間が取れないことも多く。
その結果、イライラしたり、ストレスを溜め込みやすくなってしまいます。
おそらく分かってはいると思うのですが。。。
ストレスはホルモンバランスの乱れに繋がります。
ストレスを溜め込まないためにも、あまり気負いせず、頑張りすぎないことも大切です。
もしこんな状態だったとしても、それはご自身が一番よく分かっていると思います。
そしてストレス発散(人と話したり、好きなものを食べたり)が上手に出来ないで悩んでいるかもしれません。
もう、ここはご自身でストレス解消法を見つけるしかないのでが、1つアイデアとして。
スタエフの有効活用など、オススメできないかなぁーと。
スタエフの中には、音楽やエンタメや色々なチャンネルがあります。
またラジオなので、ながら聞きでもOKなので、育児や家事をしながら楽しむことも。
好きな時間にラジオで気分転換なんていうのは、いかがでしょうか。
理由② 栄養状態の悪化
家事や育児に忙しく、自分の食事は後回し。
なかには、立ったまま食事を済ませるといったママさんは本当に多いです。
これは女性特有の習性なのですが『自分のことは後回しで、まずは子供』それが出来てしまうのが女性なんですよね。
そこは本当によくわかるのですが、それでも工夫して食事は息ししたいところ。
やはり食事でしっかり栄養が補給出来ないと、身体は元に戻りません。
そこで一番意識したい栄養素は、やはりたんぱく質です。
そして、同じたんぱく質でも植物性のたんぱく質の摂取を心がけて欲しいです。
植物性のたんぱく質の代表選手が大豆製品(食品)です。
大豆に多く含まれる『大豆イソフラボン』は、女性ホルモンの『エストロゲン』と似た働きをします。
そしてこのエストロゲンには、こんな働きもあります。
卵巣内の卵胞を成熟させて卵子を育て、排卵に備える
なので、たんぱく質の中でも植物性のものを食事で摂取するようにしましょう。
(もし忙しく食事で摂取が難しい場合は、プロテインを上手に活用してみましょう)
理由③ ふたたび妊娠している
出産直後は、無排卵だろうと思っていても、排卵をしている場合もあります。
多くの場合、出産後の生理はまだ卵巣の働きがよくないため、1回目の生理は無排卵です。
しかし、排卵機能の回復は個人差が大きいのが現状です。
と、ここまでは主な原因となりますが、こんなケースも。
約2年くらい生理がない。
実際に病院であった実例ですが、授乳が続いていると、産後2年経っても生理がこないこともあります。
また、これまでお話してきた以外に考えられる原因。
このお話しをすると、ちょっと不安にさせてしまうかもしれませんが、可能性がゼロではないので、念のためにお話します。
病気が原因となって、生理がこないことも考えられます。
どんな病気の可能性があるか?
・子宮筋腫
・子宮ポリープ
・甲状腺の病気
病気については、病院での検査が必要になりますので、不安な場合は受診をおすすめします。
産後うつで意識したい食べもの
最後に、産後うつで意識したい食べ物ものについてお話します。
産後だけに限らず『うつ』状態の時は、神経伝達物質を意識する食事を心がけたいです。
その理由については、以前の配信でくわしくお話しているので、こちらの記事をご覧ください。
音声でも聴くことができます。
そして、神経伝達物質を作るために域視したい栄養素が、こちらです。
・たんぱく質:上記の記事を参考に
・鉄(ヘム鉄):授乳によって失われやすい栄養素
・ビタミンB群:神経の伝達を助ける
・ナイアシン:脳神経を正常に働かせる
どんな食べ物にこれらの栄養素が多く含まれるか?
また、どんなレシピがあるのか?
このあたりは、普段の食生活の中から見直していただけると嬉しいです。
もし、お話しを聞いて頂いて、不安なことや分からないことがあれば、お気軽にレターを頂ければと思います。